服についた油汚れは、時間が経つほど繊維に染み込み、落としにくくなります。特に、食用油や機械油など油汚れの種類と特性を理解し、それぞれに適した方法で対処することが重要です。
時間が経った服の油汚れの落とし方には、オキシクリーンや重曹と酢の活用法、クレンジングを使った落とし方など、さまざまな方法があります。しかし、色物の服は漂白剤の使用に注意が必要です。
また、機械油汚れの服の落とし方は食用油と異なり、より強力な洗浄力を持つ洗剤を選ぶことがポイントになります。効果的な洗剤の選び方を知ることで、油汚れをスムーズに落とすことができるでしょう。
外出時にうっかり油をこぼしてしまった場合には、応急処置をすることでシミを最小限に抑えることができます。
本記事では、時間が経った服の油染みを落とすための知恵袋のまとめや、具体的な洗濯方法を紹介します。頑固な油汚れを落とすための対処法を知り、衣類を清潔に保つための参考にしてください。
- 油汚れの種類と特性、それぞれに適した落とし方
- 時間が経った服の油汚れの落とし方 具体的な方法
- 効果的な洗剤や重曹・酢・クレンジングなどの活用法
- 外出時の応急処置や色物の服を洗う際の注意点
服の油汚れの落とし方|時間がたった場合の基本対策

- 油汚れの種類と特性を知る
- 時間が経った服の油汚れの落とし方
- 効果的な洗剤の選び方
- 重曹と酢を使ったナチュラル洗浄
- クレンジングを使った落とし方
- 機械油汚れの服の落とし方は?
油汚れの種類と特性を知る
油汚れにはさまざまな種類があり、それぞれ特性が異なります。適切な対処法を選ぶためにも、まずは油汚れの種類を理解しておきましょう。
食用油の汚れ
料理中に飛び散った油や、食事中にこぼれたドレッシングなどが代表的です。これらの汚れは比較的落としやすいですが、時間が経つと繊維に染み込みやすくなります。特に揚げ物の油は粘度が高く、布にしっかり吸収されてしまうため注意が必要です。
皮脂汚れ
襟元や袖口に付きやすい皮脂の汚れは、見た目には分かりにくいものの、蓄積すると黄ばみの原因になります。皮脂は酸化すると変色しやすく、普通の洗濯では落ちにくいため、洗浄力の高い洗剤や前処理が必要です。
機械油・工業用油の汚れ
車やバイクの整備、工具を使う作業中に付着する油です。食用油とは異なり、合成成分が含まれていることが多く、粘着性が高いため、通常の洗濯だけでは落ちにくいのが特徴です。特に黒ずみやベタつきが残りやすいため、専用の洗剤や強力な溶剤が必要になることがあります。
化粧品・スキンケア用品による油汚れ
ファンデーションや日焼け止め、ボディクリームなどにも油分が含まれています。これらの汚れは布の繊維に絡みつきやすく、通常の洗濯では落ちにくいことがあります。特にリキッドタイプの化粧品は水を弾く性質があるため、クレンジングオイルなどの油性の洗剤を使うのが効果的です。
油汚れの種類によって適切な洗浄方法が異なるため、汚れの特性を理解したうえで適切な対策をとることが重要です。
時間が経った服の油汚れの落とし方
時間が経った油汚れは繊維に深く染み込んでしまい、通常の洗濯では落ちにくくなります。しかし、適切な処理をすれば落とせる可能性は十分にあります。以下の方法を試してみましょう。
洗剤を直接塗布する
まずは、洗濯用の液体洗剤を汚れた部分に直接塗布し、軽く揉み込んでから数分放置します。油汚れは水を弾くため、洗剤をしっかり馴染ませることで洗浄力を高めることができます。その後、ぬるま湯で洗い流してから通常の洗濯を行います。
クレンジングオイルを活用する
化粧品のクレンジングオイルは油分を溶かす力が強いため、服の油汚れにも有効です。汚れた部分にクレンジングオイルを適量塗り、指で馴染ませたあとに必ずクレンジングをぬるま湯で流します。その後、洗剤を使って通常の洗濯をすると、より効果的に汚れが落ちます。
重曹と酢を使う
自然派の洗浄方法として、重曹と酢の組み合わせも効果的です。重曹を汚れに振りかけた後、少量の酢を垂らして発泡させ、汚れを浮かせます。その後、歯ブラシなどで軽くこすり、しばらく放置してから洗濯すると、頑固な汚れも落ちやすくなります。
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使う
頑固な油汚れには、酸素系漂白剤を使うのも有効です。40℃前後のぬるま湯にオキシクリーンを溶かし、汚れた服を1〜2時間浸け置きします。その後、通常通り洗濯機で洗えば、汚れが落ちやすくなります。ただし、色柄物は色落ちする可能性があるため、目立たない部分で試してから使用しましょう。
熱湯洗浄を試す(綿・麻素材限定)
綿や麻などの耐熱性のある素材であれば、熱湯を使って油を溶かし出す方法もあります。汚れた部分に直接熱湯をかけ、油を浮かせてから洗剤を馴染ませ、通常通り洗濯します。ただし、化学繊維やデリケートな素材には適さないため、素材の確認が必要です。
時間が経ってしまった油汚れも、適切な処理を施せば落とせる可能性があります。汚れの種類や服の素材に合わせて、最適な方法を選ぶようにしましょう。
効果的な洗剤の選び方

油汚れを落とすためには、洗剤選びが重要です。特に時間が経った汚れは繊維に染み込みやすいため、適切な成分の洗剤を使用することで洗浄効果が大きく変わります。ここでは、油汚れに適した洗剤の選び方を解説します。
界面活性剤が豊富な液体洗剤を選ぶ
油は水を弾く性質があるため、水だけで洗おうとしても効果は期待できません。そこで活躍するのが界面活性剤です。界面活性剤は油を浮かせて水に溶けやすくする働きがあるため、油汚れに強い洗剤を選ぶ際は、界面活性剤の含有量が多いものを選ぶと良いでしょう。液体洗剤の方が粉末洗剤よりも油汚れになじみやすく、落としやすい傾向にあります。
酵素配合の洗剤を活用する
酵素は、汚れを分解する働きを持っています。特に「リパーゼ」という酵素は油汚れを分解するのに効果的です。時間が経ってこびりついた油汚れには、リパーゼ配合の洗剤を選ぶと、繊維の奥までしっかり汚れを落とせます。洗剤の成分表をチェックし、酵素が含まれているか確認すると良いでしょう。
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤を併用する
酸素系漂白剤は、頑固な汚れを浮かせて落とす効果があります。特にオキシクリーンのような漂白剤は、洗浄力が強いため、通常の洗剤と組み合わせることで油汚れに対する効果が高まります。色柄物にも使えるタイプを選べば、色落ちの心配なく使用できます。
クレンジングオイルを前処理に活用
化粧品を落とすクレンジングオイルは、油を溶かし出す力が強いため、洗剤を使う前に汚れた部分に塗布すると、より効果的に落とせます。特に、食用油や機械油などの頑固な油汚れには、クレンジングオイルをなじませてから洗濯すると、汚れが浮きやすくなります。
※クレンジングオイルは後述しますが注意点があります。
素材に合った洗剤を選ぶ
服の素材によっては、強力な洗剤を使うと生地が傷むことがあります。例えば、デリケートな素材には、中性洗剤を使うのが安心です。一方、綿や麻のような丈夫な素材なら、アルカリ性の洗剤を使うことで、より強力に汚れを落とせます。洗剤を選ぶ際は、服の洗濯表示も確認しながら、適切なものを選びましょう。
油汚れの種類や服の素材に合わせて、適した洗剤を選ぶことで、効果的に汚れを落とすことができます。洗剤の成分をチェックし、最適なものを取り入れるようにしましょう。
重曹と酢を使ったナチュラル洗浄
重曹と酢は、環境にやさしく安全な洗浄方法として注目されています。強力な化学洗剤を使わずに油汚れを落としたい場合、これらの自然由来の成分が役立ちます。ここでは、重曹と酢を使ったナチュラルな洗浄方法を紹介します。
1. 重曹で油汚れを浮かせる
重曹(炭酸水素ナトリウム)は弱アルカリ性の性質を持ち、油汚れを浮かせる効果があります。油は酸性の性質があるため、アルカリ性の重曹と反応することで分解しやすくなります。
使用方法:
- 油汚れが付いた部分に重曹を直接ふりかける
- 軽く生地になじませ、10分ほど放置する
- ぬるま湯で洗い流し、通常の洗濯をする
重曹は衣類の繊維を傷めにくいため、色柄物にも安心して使うことができます。
2. 酢で仕上げて汚れを落としやすくする
酢(クエン酸を含む)は酸性の性質を持ち、重曹と組み合わせることで発泡反応が起こります。この泡が汚れを浮かせ、繊維の奥に染み込んだ油汚れを引き出してくれます。
使用方法:
- 重曹をかけた部分に、酢を少量垂らす
- 発泡したら、そのまま5分ほど放置する
- 軽くこすってから、ぬるま湯で洗い流し、通常の洗濯をする
この方法は、特に時間が経った油汚れに有効です。ただし、酢のにおいが気になる場合は、しっかりすすぎを行うか、洗濯時に少量の柔軟剤を加えるとよいでしょう。
3. 重曹と酢を併用する際の注意点
ナチュラルな洗浄方法とはいえ、使い方を間違えると効果が薄れることがあります。
- 色落ちに注意:天然素材の服や染料が落ちやすい生地には、重曹や酢が影響を与える可能性があります。目立たない部分でテストしてから使用しましょう。
- 酢を入れすぎない:過剰に酢を使うと、生地が傷む可能性があります。適量を守ることが大切です。
- 高温の水と併用しない:酢と重曹の発泡反応は常温やぬるま湯で十分に起こります。熱湯を使うと化学反応が早く進みすぎて効果が得られにくくなることがあります。
重曹と酢を活用すれば、環境に優しく、服を傷めにくい方法で油汚れを落とせます。ナチュラルクリーニングに興味がある方は、ぜひ試してみてください。
クレンジングを使った落とし方

クレンジングオイルはメイクを落とすだけでなく、油汚れを溶かす効果もあります。そのため、食用油や機械油などの油汚れが服についてしまったときの応急処置としても活用できます。ここでは、クレンジングを使った油汚れの落とし方を紹介します。
1. クレンジングオイルを汚れになじませる
クレンジングオイルには油と水をなじませる「乳化作用」があるため、繊維に染み込んだ油汚れを浮かせやすくなります。
使用方法:
- 汚れた部分にクレンジングオイルを適量垂らす
- 指で軽くなじませる(こすりすぎないよう注意)
- 5~10分ほど置いて油を浮かせる
この工程を行うことで、洗濯時に汚れが落ちやすくなります。
2. 泡タイプの洗顔料で油を包み込む
クレンジングオイルを使った後は、泡タイプの洗顔料を使うと、さらに油が落ちやすくなります。洗顔料の界面活性剤が、クレンジングオイルと一緒に油汚れを浮かせてくれるためです。
使用方法:
- クレンジングオイルをなじませた部分に、泡立てた洗顔料をのせる
- やさしく押し込むようにして洗剤を染み込ませる
- ぬるま湯でやさしくしっかりすすぐ
この方法は、デリケートな素材の衣類にも使えるため、シルクやウールの服にも適しています。ただし、色落ちしやすい服には事前に目立たない部分でテストするのが安心です。
3. 通常の洗濯で仕上げる
クレンジングオイルと洗顔料で汚れを浮かして流したら、最後に通常の洗濯を行います。洗濯機を使う場合は、ぬるま湯で洗うと油汚れがさらに落ちやすくなります。手洗いの場合は、石けんを使っても効果的です。
クレンジングオイルを活用することで、通常の洗剤だけでは落としにくい油汚れを簡単に処理できます。家にあるもので対処できる方法なので、油汚れが付いたときの応急処置として試してみてください。
洗濯前に必ず、クレンジングオイルを流しておかないと輪ジミになりますのでご注意ください(クレンジングオイルを使用した場合はクレンジングオイルのしみ抜きが必要になる場合があります。)
機械油汚れの服の落とし方は?

機械油は粘度が高く、一般的な食用油よりも落ちにくい特徴があります。そのため、適切な方法で処理しないと、服にシミが残ったり、繊維にダメージを与えたりすることがあります。ここでは、機械油汚れを効果的に落とす方法を紹介します。
1. 余分な油を拭き取る
まず最初に、布やキッチンペーパーを使って、服の表面についた余分な油を吸い取ります。このとき、ゴシゴシこすらず、押さえるようにして油を除去するのがポイントです。
2. 油分を分解しやすい洗剤を使う
機械油は一般的な洗濯用洗剤では落ちにくいため、油汚れに強い専用の洗剤を使用するのがおすすめです。例えば、以下のようなものが有効です。
- 食器用洗剤(界面活性剤が多く含まれ、油分を分解しやすい)
- オイル専用洗剤(作業着向けに販売されているもの)
- オキシクリーン(酸素系漂白剤で、繊維に染み込んだ油汚れを浮かせる)
使用方法としては、汚れた部分に洗剤を直接塗布し、軽くもみ洗いをしてから、ぬるま湯で流します。
3. ベンジンやアルコールを活用する
機械油は一般的な洗剤では落としにくい場合があるため、ベンジンやアルコールを活用する方法もあります。
手順:
- 乾いた布にベンジンまたはアルコールを含ませる
- 油汚れの部分を軽くたたいて、油を浮かせる
- 洗剤をなじませて洗濯する
この方法は即効性がありますが、生地によっては色落ちやダメージの原因になるため、事前に目立たない部分で試すことをおすすめします。
4. ぬるま湯で洗濯する
機械油は低温の水では落ちにくいため、洗濯するときは40℃前後のぬるま湯を使用すると効果的です。ただし、熱すぎるお湯は衣類を傷める可能性があるため注意が必要です。
機械油汚れは時間が経つと繊維に定着しやすくなるため、できるだけ早く処理することが重要です。適切な洗剤やベンジンを使い、しっかり洗濯することで、頑固な機械油汚れも落としやすくなります。
服の油汚れの落とし方|時間がたったときの対処法と注意点
- 外出時の応急処置でシミを防ぐ
- 色物の服の油汚れを落とす際の注意点
- オキシクリーンで頑固な油汚れを落とす
- 時間が経った服の油染みの知恵袋まとめ
- それでも落ちないときはプロに依頼
外出時の応急処置でシミを防ぐ
外出先で油汚れがついてしまった場合、すぐに適切な処置をすることで、シミを防ぐことができます。時間が経つと油が繊維に染み込み、落としにくくなるため、できるだけ早めの対応が重要です。ここでは、外出時でも簡単にできる応急処置の方法を紹介します。
ティッシュや紙ナプキンで余分な油を吸い取る
まず最初に、ティッシュや紙ナプキンを使って、表面についた余分な油を優しく押さえながら取り除きます。このとき、強くこすってしまうと汚れが広がってしまうため、押し当てるようにして油を吸収させるのがポイントです。
ハンカチやウェットティッシュで軽くたたく
水で湿らせたハンカチやウェットティッシュを使い、汚れた部分を軽くたたきます。これによって、油を繊維の奥に染み込ませるのを防ぐことができます。ただし、アルコール入りのウェットティッシュは生地を傷めることがあるため、使用する際は注意が必要です。
ベビーパウダーや塩を使って油を吸収する
もし手元にあれば、ベビーパウダーや塩を振りかけると、油分を吸収しやすくなります。特に白い服や淡い色の衣類では、シミの定着を防ぐ効果があります。
使用方法:
- 油汚れの上にベビーパウダーや塩を少量ふりかける
- 5分ほど置いて、油分を吸収させる
- 余分な粉を軽く払い落とす
この方法は、油分を一時的に取り除くための応急処置として有効ですが、完全に汚れを落とすものではありません。帰宅後、しっかりと洗濯することが大切です。
炭酸水でたたいて浮かせる
炭酸水は細かい泡の力で汚れを浮かせる効果があります。手元に炭酸水がある場合は、ティッシュやハンカチに染み込ませて、汚れた部分を軽くたたくようにして処理すると良いでしょう。特に、食事中に服についてしまった油汚れには効果的です。
5. できるだけ早く洗濯する
応急処置をしても、完全に汚れが落ちるわけではないため、帰宅後はできるだけ早く洗濯することが重要です。油汚れには、界面活性剤の入った洗剤や重曹を使うと効果的に落とせます。
外出先で油汚れがついてしまったときは、すぐに適切な対処をすることで、シミになるのを防げます。ティッシュや炭酸水、ベビーパウダーなど身近なアイテムを活用し、できるだけ早めに処理しましょう。
色物の服の油汚れを落とす際の注意点

色物の服に油汚れがついた場合、適切な方法で処理しないと色落ちや変色が起こる可能性があります。特に、漂白剤や強力な洗剤を使用すると、元の色が薄くなってしまうことがあるため、注意が必要です。ここでは、色物の服の油汚れを落とす際に気をつけるべきポイントを紹介します。
直接漂白剤を使わない
色物の服に塩素系漂白剤を使用すると、生地が色抜けしてしまうため避けるべきです。どうしても漂白したい場合は、酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)を使うようにしましょう。ただし、使用前には必ず衣類の洗濯表示を確認し、目立たない部分で色落ちテストを行うことが大切です。
洗剤を直接つけるときは目立たない部分でテストする
色物の服に油汚れ用の洗剤を直接塗布すると、生地によっては色がにじんだり、変色したりすることがあります。使用する前に、裾や内側の目立たない部分でテストし、問題がないことを確認してから本格的に処理しましょう。
食器用洗剤やクレンジングオイルを活用する
色落ちを防ぎながら油汚れを落とすには、食器用洗剤やクレンジングオイルが有効です。これらは衣類へのダメージが少なく、油分を分解してくれます。ただし、クレンジングオイルは色落ちするものもありますので注意が必要です。
使用方法:
- 油汚れに少量の食器用洗剤またはクレンジングオイルをなじませる
- 軽くもみ洗いし、5分ほど置く
- ぬるま湯でやさしくすすぐ
クレンジングオイルはすすぎを怠ると、輪ジミになるので注意が必要です。
こすらず、たたくように洗う
色物の服を強くこすると、摩擦によって生地が傷み、色が薄くなることがあります。汚れを落とす際は、布を重ねてたたくようにして処理すると、生地への負担を抑えることができます。
直射日光を避けて干す
洗濯後に直射日光の下で干すと、紫外線の影響で色あせが進むことがあります。色物の服は陰干しすることで、色落ちを防ぐことができます。特に濃い色の服やデリケートな素材の衣類は、裏返して干すのも効果的です。
色物の服は、白い衣類よりも洗濯時の取り扱いに注意が必要です。強力な洗剤を使用せず、食器用洗剤やクレンジングオイルなどを活用しながら、できるだけ優しく洗うことで、色落ちを防ぎながら油汚れを落とすことができます。
オキシクリーンで頑固な油汚れを落とす
オキシクリーンは酸素系漂白剤の一種で、衣類についた頑固な油汚れを分解しやすい特性を持っています。特に、時間が経って固着した油汚れに対しても効果が期待できるため、適切に使えば服を傷めることなく汚れを落とせます。
オキシクリーンの特性と効果
オキシクリーンは過炭酸ナトリウムを主成分とし、水に溶かすことで酸素の泡を発生させ、汚れを浮かせて落とす仕組みです。これにより、洗剤だけでは落としにくい油汚れやシミを繊維の奥から分解し、白物・色物どちらにも使用できます。ただし、ウールやシルクなどのデリケートな素材には向いていないため、使用前に衣類の洗濯表示を確認することが重要です。
オキシクリーンを使った油汚れの落とし方
手順:
- オキシクリーン溶液を作る
- 40〜50℃のぬるま湯 4L に対し、オキシクリーンをスプーン1杯(約30g)溶かします。
- 水温が低いと効果が発揮されにくいため、必ずぬるま湯を使用してください。
- 汚れた部分を浸け置きする
- 油汚れのついた服をオキシクリーン溶液に入れ、30分〜1時間程度浸け置きします。
- 時間が経った頑固な汚れには、汚れ部分を軽くもみ洗いしてから浸けると効果的です。
- 通常通り洗濯する
- 浸け置きした服を取り出し、通常の洗濯機洗いを行います。
- 洗剤と併用しても問題ありませんが、オキシクリーン単体でも十分な洗浄力があります。
オキシクリーン使用時の注意点
- 色落ちを防ぐため、使用前に目立たない部分でテストする。
- 長時間浸けすぎると生地が傷む可能性があるため、1時間以内を目安にする。
- ウールやシルク、革製品には使用不可。デリケートな素材は他の方法で対応しましょう。
オキシクリーンを正しく活用すれば、頑固な油汚れも効果的に落とすことができます。特に、時間が経って取れにくくなったシミには、浸け置き洗いが有効です。
時間が経った服の油染み 知恵袋まとめ

時間が経った油染みは、通常の洗濯ではなかなか落ちにくいため、効果的な方法を知ることが重要です。知恵袋の情報をもとに、実際に効果があったとされる対処法をまとめました。
食器用洗剤で分解
多くの人が試しているのが、「食器用洗剤」です。
手順:
- 汚れた部分に食器用洗剤を直接つける。
- その上から歯ブラシ等を使用し軽く擦ったりトントン叩き、よくもみ込む。
- 30分ほど放置し、その後ぬるま湯で洗い流す。
- 通常の洗濯を行う。
食器用洗剤は油分を分解しやすいので、高い洗浄力を発揮します。
熱湯を使って固まった油を溶かす
知恵袋では、「熱湯を使うと落ちやすい」という意見も多く見られます。ただし、素材によっては熱に弱いものもあるため、注意が必要です。
方法:
- 耐熱性のある生地であることを確認する。
- 油染み部分に50℃前後のお湯をかける。
- すぐに食器用洗剤で洗い、通常の洗濯をする。
この方法は、綿やポリエステル素材の服には向いていますが、デリケートな素材には使わないようにしましょう。
酸素系漂白剤でのつけ置き洗い
「オキシクリーン」や「ワイドハイターEXパワー」などの酸素系漂白剤を使うことで、繊維の奥に入り込んだ油汚れを浮かせることができます。
手順:
- 洗面器に40℃のぬるま湯を用意し、適量の酸素系漂白剤を溶かす。
- 汚れた服を1時間ほど浸け置く。
- 通常の洗濯を行う。
漂白剤は白物・色物どちらにも使用できますが、必ず衣類の洗濯表示を確認してから行いましょう。
知恵袋で得られたポイントまとめ
✔ 食器用洗剤で油汚れを分解
✔ 50℃前後のお湯を使うと汚れが浮きやすい(耐熱性のある生地のみ)
✔ 酸素系漂白剤での浸け置き洗いが有効
時間が経った油染みでも、適切な方法を選べば落とせる可能性は高いです。特に、すぐに洗えない場合でも応急処置をしておくことで、汚れが固着するのを防ぐことができます。
それでも落ちないときはプロに依頼
それでも落ちないときはプロに依頼してください。 時間がたった油汚れは、自宅での洗濯だけでは完全に落としきれないことがあります。そのような場合は、無理にこすったり強力な洗剤を使用したりするのではなく、専門のクリーニング店に依頼するのが賢明です。
プロのクリーニング店では、衣類の素材や汚れの種類に合わせた適切な処理が可能です。ドライクリーニングでは水を使わずに専用の溶剤で油汚れを分解し、繊維を傷めることなく汚れを落とせます。また、染み抜き専門の技術を持つ店舗なら、特殊な薬剤や超音波洗浄などを駆使して頑固な油汚れを除去できます。

自宅での対処で完全に落ちなかった場合は、早めにプロの手を借りることで、衣類を長持ちさせることができます。特に高級素材やデリケートな生地の場合は、無理に自力で落とそうとせず、専門家の判断を仰ぐことが重要です。
服の油汚れの落とし方|時間がたった場合の対処法まとめ
記事のポイントをまとめます。
- ぬるま湯で汚れ部分を湿らせて、油汚れを浮かせやすくする
- 食器用洗剤を直接塗布し、指先でもみ込んでからしっかりすすぐ
- クレンジングオイルをなじませた後、洗剤で洗い流して油を分解する
- 重曹と水を混ぜてペースト状にし、汚れ部分に塗ってしばらく置く
- 酸素系漂白剤をお湯に溶かし、汚れた衣類を数時間浸け置きする
- 台所用アルコールスプレーを吹きかけ、布で軽く叩くように拭き取る
- セスキ炭酸ソーダ水をスプレーし、汚れを浮かせてから洗濯する
- 洗濯用固形石鹸を直接塗り、ブラシや指先でこすりながら洗う
- 油汚れ用の専用洗剤を使用し、洗濯機で通常より長めに洗う
- 使い古しの歯ブラシを使い、洗剤をなじませながらこすり洗いする
- 油吸収シートや紙タオルを押し当てて、余分な油を吸い取る
- もみ洗いをした後に、熱めの湯でしっかりと洗い流して油を溶かす
- 洗浄を一度で落としきれなかった場合は、乾く前に何度か繰り返す
- クリーニング店に相談し、専門的な処理で落としてもらう
- 洗濯後は汚れが残っていないか確認し、完全に落ちるまで乾燥を避ける